記憶の外へ走れ

Run out of memory

イランの国民はソレイマニ司令官の殺害をどう受け止めているのか?

イランのイスラム革命防衛隊のソレイマニ司令官がアメリカによって殺害されたことが大きなニュースになっています。

1月3日のBBC NEWS JAPANの記事では、同司令官について「イラン革命防衛隊の精鋭部隊「コッズ部隊」のトップ、カセム・ソレイマニ司令官が3日、イラクバグダッドで米軍の空爆によって死亡した。米国防総省は、「大統領の指示」によって司令官を殺害したと認めた。ソレイマニ司令官は、イラン国内できわめて重要で人気の高い、英雄視される存在だった。」との記載があります。

www.bbc.com

 この記事だけを読むと、イランの国民の多くが同司令官を支持していたような印象を受けますが、実際はどうも違うようです。

私はNativeCampと言うオンライン英会話を利用しているのですが(英語については色々と思うところがあるので、機会を改めて書こうと思います)、このオンライン英会話ではレッスンの都度に様々な国の講師を選ぶことができ、中にはイラン出身の講師もいます。そこで、イラン出身の講師に今回の事件をどう思うか聞いてみました。

聞いた話を簡単にまとめると

  • イランの国民は政府を支持する人としない人で完全に分かれている。
  • 政府を支持する人はソレイマニ司令官の死を悲しんでいるが、政府を支持しない人はむしろ喜んでいる。
  • ソレイマニ司令官はイランで昨年末に起きた反政府デモの弾圧を指揮して1000人以上を殺害しており、政府を支持しない人から憎まれていた。

ということのようです。もちろん、一人から聞いた話なのでこれが全て正しいとは限りませんが、この人物はイラクやシリアでも多くの人々の殺害に関与しており、現地の人々にとっても単純な「英雄」ではないようです。

政府の言うことと国民の感情が違うというのはよくあることではありますが、イランは特にややこしいですね・・・。イラン政府がどんな報復を行ってくるのか、非常に心配です。